今知りたい!「第3のミルク」オーツミルク

オーツミルクってなに?

オーツミルクは牛乳、豆乳に続く“第3のミルク”として、乳製品が体質に合わない方やヴィーガン志向(動物性食品を避ける菜食主義)、ヘルシー志向の人を中心に注目されています。

味は、穀物由来の甘みや牛乳に似たクリーミーさもあり、アーモンドミルクや豆乳より香りや癖も少なく、植物性ミルクが苦手という方でも比較的飲みやすいです。また、温かい飲み物に入れても分離しないことから、和洋問わず料理にも使いやすいでしょう。

オーツミルクの原料はオーツ麦です。オーツ麦は、『日本食品標準成分表』ではオーツ麦を加工した『オートミール』として掲載されています。オートミールには、食物繊維が玄米に比べて約3倍含まれ、それはオーツ麦を原料として作られるオーツミルクの最大の特徴と言えるでしょう。

オーツミルクの特徴

・植物性ミルクで、他の植物性ミルクに比べてクセが少なく飲みやすい
・食物繊維が豊富
・様々な料理に使いやすい

他の「ミルク」との違いは?

牛乳との違い
牛乳は動物性の飲料で脂質を多く含むため、オーツミルクやほかの植物性飲料と比べてカロリーは高めです。また牛乳に含まれる脂質は動物性であり、コクのある味わいが特長ですが、オーツミルクの脂質は植物性のため、コクは控えめであっさりとしています

豆乳との違い
豆乳とは大豆の絞り汁のことで、豆腐の原料にもなります。
豆乳は大豆の風味がダイレクトに感じられるので、苦手に感じる方もおられ、好みが分かれることも。飲みやすいように砂糖などを添加した「調整豆乳」もありますが、無調整豆乳に比べ、調整豆乳はカロリーは高めです。
水と大豆だけで作られる無調整豆乳には、大豆由来のタンパク質や、女性ホルモンに似た働きをするイソフラボン、他の飲料に比べ鉄分が豊富に含まれています。

アーモンドミルクとの違い
アーモンドミルクも、オーツミルクと同じ「第3のミルク」と言われています。
アーモンド由来の香ばしい風味がありながら、あっさりとしてクセが少なく飲みやすいです。
アーモンドミルクには、アーモンド由来の食物繊維、高い有用性を持つとされるビタミンEが豊富に含まれています。

オーツミルク、牛乳、豆乳、アーモンドミルク、それぞれ特徴が異なるため、摂取したい栄養素や目的によって、うまく使い分けましょう。

オーツミルクの製造方法

オーツミルクの製造方法は、他の植物性ミルクと同様です。
①オーツ麦を粉砕し、硬い外皮を分離させる。
②外皮を取り除いたものを温水で攪拌し、スラリー液(液体の中に固体を混ぜ合わせたもの)に粉砕される。
③スラリー液を酵素と加熱で処理して、濃厚な液体オーツ麦ベースを作成する。
④液体製品が分離されたら、強化ビタミンやミネラル、甘味料、香料、塩、油、および同様の成分などの他の成分を追加して、最終製品となる。
オーツミルクはオーツ麦由来の栄養素のほかに、製品によってはさらに栄養素が追加され、強化されています。
また、製品の貯蔵寿命を延ばすために、低温殺菌または超高温(UHT)処理などの均質化および熱処理が使用されます。

環境にやさしいオーツミルク

オーツミルクは、牛乳と比較して、製造工程において二酸化炭素が少量生成されるにとどまり、乳牛からのメタンが排出されません。(温室効果ガスの排出量が少ない)
オーツミルクの生産には、乳製品ミルクの1/15の水量、アーモンドミルクの1/8の水量を必要とし、水の使用量も比較的少なく済み、環境への負荷が軽減されます。
オーツミルクは環境負荷が少ない植物性ミルクです。

終わりに

オーツミルクは、普段のコーヒーやカフェラテに使えることはもちろん、クセの少ないミルクであることから様々な料理に幅広く使うことができます。
食物繊維が豊富に含まれるなど栄養価が高いだけでなく、環境にもやさしい植物性ミルクとして日本での認知も高まってきている今、オーツミルクを食生活に取り入れてみませんか。

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