お正月に甘酒

お正月といえば、おせち料理やお雑煮が定番ですが、「甘酒」も古くから親しまれてきた縁起物のひとつです。初詣に行った際に、甘酒をふるまわれたことがある方も多いのではないでしょうか。では、なぜお正月に甘酒を飲む習慣があるのでしょうか。諸説ありますが、その理由をご紹介いたします。
魔除けと健康を願う飲み物

お正月に甘酒が飲まれるようになった背景には、魔除けの意味があります。甘酒には「酒粕甘酒」と「米糀甘酒」の2種類があり、日本の伝統的な発酵食品です。発酵食品には、昔から体を整える力があると考えられており、甘酒にはビタミンB群・ビオチン・ナイアシン・葉酸・パントテン酸など、健康維持に役立つ成分が含まれています。こうした栄養を取り入れることで、一年を無病息災に過ごすことができると信じられてきました。
豊作祈願の意味も

さらに、米糀甘酒の原料となる米は、前年に収穫された新米が使われることが多く、新しい年にその米で作った甘酒を飲むことで、「今年も豊作でありますように」という願いが込められていました。
こういったように甘酒は、単なる飲み物ではなく、健康と豊作を祈る日本ならではの文化を象徴しています。
出典:縁起物百科事典
※諸説あり

