注目の健康食材“菊芋”と、水溶性食物繊維“イヌリン”

菊芋を道の駅で見たり、テレビなどで聞いたりしたことがあっても、どんな食べ物なのか知らないという方が多いのでは無いでしょうか?この記事では菊芋や、菊芋に含まれる“イヌリン”についてご紹介します。

菊芋とは


菊芋は、北アメリカ原産・キク科の多年草で、ヒマワリのような黄色い花を9月上旬に咲かせます。菊芋の根はしょうがの様な見た目をしています。日本には、江戸時代の文永年間(1264~1275)に北アメリカから伝わりました。本格的に栽培されるようになったのは、明治時代でした。フランスでは「トピナンブール」と呼ばれ、スープや煮込み料理、サラダなど様々な料理に用いられます。

菊芋 花イメージ

菊芋の主成分“イヌリン”

菊芋には、多糖類の“イヌリン”という成分が豊富に含まれており、食物繊維としての健康効果が期待されています。食物繊維には大きく分けて、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」と水に溶けやすい性質を持つ「水溶性食物繊維」の2種類があり、イヌリンは「水溶性食物繊維」に分類されます。
イヌリンは、菊芋以外にごぼうやニラなどにも含まれています。

イヌリンの健康効果

イヌリンはでんぷんなど多糖類の一種です。イヌリンは大腸まで届き、大腸の腸内細菌のエサとなり、ビフィズス菌などの善玉菌を増やし、腸内環境を整えます。また、ビフィズス菌などの菌は、腸のぜん動運動を活発にする機能を持っており、便通改善などに繋がります。

イヌリンには様々な健康効果があり、サプリメントや食品・飲料などの、機能性表示食品の素材としても使われています。

〇食後の血糖値の上昇抑制
〇ビフィズス菌を増やし、腸内フローラを良好にすることでおなかの調子を整える効果
〇便通改善
〇食後の血中中性脂肪の上昇抑制

血糖値が気になる方・お腹の調子が気になる方にもおすすめの成分です。

終わりに

菊芋にも含まれるイヌリンは、食材から摂っても良いですが、毎日食べることは難しいのでサプリメントで摂取すると、効率的に取り入れることが出来ます。イヌリンは、わずかに甘みがありますが、コーヒーやお茶など味のある飲み物に入れると、ほとんど味が気になりません。飲み物やスープに入れると、日常生活でも手軽に摂取できるので、健康習慣の1つとして試してみてはいかがでしょうか。

内蔵イメージ

出典:
成瀬 宇平・堀 知佐子 著 47都道府県・地野菜/伝統野菜百科 丸善出版株式会社
JAグループ 食や農を学ぶ とれたて大百科 キクイモ(菊芋)
https://life.ja-group.jp/food/shun/detail?id=121
農研機構 作物研究部門 作物見本園 キクイモ
https://www.naro.go.jp/laboratory/nics/mihonen/crops/ka_gyou/069996.html
池田 義雄 監修 ルミナコイドの保健機能と応用-食物繊維を越えて- シーエムシー出版

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